カテゴリー別アーカイブ: アルバム制作

オリジナルアルバム制作記⑧

6月のレコーディングを以って私の”作編曲家””演奏家”としての仕事は完了し、今は”プロデューサー”としてエンジニアの浜田さん、映像のヤマワキさんとそれぞれデータでのやり取りをしている。

水面下での地道な作業だが、作品の質感に大きく関わる非常に重要な工程だ。

言うまでもなくプロの仕事は素晴らしい。作業のスピード感、明確さ、細やかさ、アイデアなどなど、随所において脱帽しきりである。

このコロナ禍で演奏、録音、映像と(素人なりに)全部自分一人でつくる愉しみも覚えたけど、人の力を拝借しながらのものづくりは段違いに楽しい。そして、心底ありがたい。ディレクションのために幾度となく録音した音源を聴いているが、その度(みんな、本当にありがとう…!!!)という感謝の念が込み上げる。リハ1回でよくぞここまで!というクオリティで演奏して下さったミュージシャンの皆さま、私の妄想を叶えようと根気強く作業してくださるエンジニア・カメラマンの皆さま方に何度でも御礼を言いたい。

そして作品づくりにおいてこれまた欠かせないデザインや英語翻訳も信頼する方々に協力を仰ぎ、心強いことこの上ない。

完成がめちゃくちゃ楽しみ!な一方、自主制作ははじめてなので抜けがないか(プレスにあたって、例えば誤字脱字とかのエトセトラ)心配な気持ちもあり常にミゾミゾしている。

でも、つまるところこのミゾミゾも幸せな気持ちの一端なのである。

三鷹芸文のこういう細やかさもとても嬉しかった

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オリジナルアルバム制作記⑦

2日間のレコーディングが無事終了!

ホールでやりたかったことが全部できた!

それもこれも尽力して下さったミュージシャン、録音・映像・楽器スタッフ、陰で支えてくれた家族、会場と機材を提供して下さった三鷹芸術文化センターの方々、初期段階から相談に乗って下さった方々、皆々様のおかげです。心より御礼申し上げます。

まずはひとつ大イベントを終え、ほっとしました。

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レコーディングは大きなトラブルなく、前もって組んだタイムテーブルをなぞる形で順調に進行していった。一曲一曲が短いとはいえ、曲数は全16曲。セッティングやバラシの時間も考慮すると中々にタイトなスケジュールだったが、事前リハーサルをしたことで自分の中で(この曲でこだわってもあの曲でおそらくスピーディに進められるだろうから今時間使っても大丈夫だな)とわりと冷静に対処できたのが良かった。心配していた体力・集中力面もアシスタントの石川くんが先回りして細やかにカバーしてくれたので、2日間心身ともに元気にやり切ることができた。

演奏は基本的にクリックなしの一発録り(一部人数の都合や演出効果を狙ってのダビングもあり)で奏者の皆さんには負担が大きかったと思うが、私のディレクション(という名の妄想)を丁寧に汲み取って即座にレスポンスしてくれたり、場面場面でアイディアを提供してくれたり、曲へのこだわりを音で語ってくれたり、と本当に素晴らしい演奏の数々だった。プレイのかっこ良さにシビれ、自分の曲が目の前で昇華していく様に幸せを噛み締めた。

ホールの特性を見ながら演奏位置を工夫したり、マイキングをあれこれ試してもらったり、靴を脱いで練り歩きながら演奏したり、と色んな実験が出来たのも楽しかった。

今回映像も制作するので録音と併行して撮影も進めていった。映像のヤマワキ監督が私の楽器量と張るくらいたくさんの機材を持ち込んで撮影して下さり、私自身どんな映像になるかまだ想像が追いついていないのだが、完成がとても楽しみだ。

私の妄想に端を発した企画で心配事も多々あったが、皆が楽しんで参加して下さっているのが伝わってきて、それが何より嬉しかった。途中ふと(これは本当に現実の時間なのだろうか…)と夢見心地になった。段々と楽器も人も撤収してステージ上がスッキリしてきて、最後は終わってしまうのがちょっぴり寂しかった。こんな気持ちを経験できるなんて、思い切って企画を立ち上げて本当に良かった。

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とはいえ、これからミックス、映像編集、マスタリング、ジャケットデザインなど、まだまだ完成までの道のりは長い。

関係者の皆さま、引き続き宜しくお願い致します!

ミュージシャン集合写真

メンバー(敬称略):

窪田 恵美(Flute etc.)

東 紗衣(Clarinet etc.)

中村 大史(Accordion,Guitar,Mandolin,Ukulele,Toy piano,Musical saw etc.)

木村 将之(Bass)

上原 なな江(Percussions,Toy piano)

石川 勇人(Percussions)

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オリジナルアルバム制作記⑥

楽しみにしていた全員でのリハーサル

今までずっと打ち込みのデモ音源でしか聴けていなかった音が手練れの演奏家たちによる生楽器の音で体験できるという、ドキドキワクワクの瞬間!

しかしそこに至るまで長い時間を要するのが打楽器奏者の悲しき宿命で…前日までに楽器をリストアップし、梱包し、自車に乗り切らない楽器群をアシスタントに預け、自宅に戻って再び楽器をバラし梱包し自車に積み込む。我が家の巨大マリンバ (5.5oct)に加えマンドラ、ブズーキといった収納に困る特殊形状の弦楽器もあるため、積み込みは緻密なパズルの様相

皆んなより早めにリハ会場に着くとそのパズルのピースを慎重に崩し、駐車場から部屋まで何往復もして運び、組み立てる。つかの間のひと時で食糧補給し終えた頃にはリハの開始時間に。あれもこれもと欲張って書いたのでちょっとした楽器博覧会になってしまい、共演者もやや苦笑ぎみ

一曲一曲が短いとはいえ曲数が多いのでタイトなリハーサルだったが、素晴らしい演奏家の皆さまが私の妄想を丁寧に読み解き素早くレスポンスして下さるので、心強いことこの上ない!

実際音を出してみての発見もたくさんあり、楽譜の加筆修正や当日の段取りの再考もできた。

あとは健やかに当日を迎えるのみ!

今週、いよいよレコーディングです!!

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超強力な皆さまと
滝野川会館音楽スタジオにて。駐車場とスタジオが同フロア直結という、打楽器奏者的に大変使い勝手の良いスタジオでした。なにより会館の方が親切!

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オリジナルアルバム制作記⑤

参加していたミュージカルがめでたく完走し、アルバム録音に向けていよいよ大詰め

今は目下事務作業、個人練習、楽器の調整などの下準備(とにかく物量が多い…)で目まぐるしく動いている

地方滞在中に事務作業をある程度進められたのは良い貯金になった。逆に自宅に戻るとやること・出来ることの分母(と誘惑)が格段に増えるが、かといって能力と時間には限りがあるので「最優先事項を優先する」行動が求められる

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そんな中、録音に向けた1回目のリハーサルが終了。いやぁ、楽しかった。何よりも嬉しかった!

自分の曲が素晴らしい演奏家の手によって立ち昇っていくあの瞬間は、何にも代え難い歓びの感情で満たされる。楽器を通して空間に放たれた音符が立体的に形を成していくのが見えるような感覚。同時に感謝の気持ちが湧き上がる。ありがたや。。

楽器のことも色々と教えてもらい大変勉強になった。録音まで試行錯誤の余地あり

小編成・短時間のリハーサルだったがエネルギーを使ったのか、終了後はもりもりご飯を食べてしまった

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オリジナルアルバム制作記④

現地(三鷹芸文)にてホール・録音・映像の各スタッフと四者ミーティング

と言っても私は自分のやりたいことをあれこれ口に出していっただけで、皆さんがどんどん形を整えて下さる。ホールスタッフさんも親切かつ臨機応変に対応して下さり、ちょっと、いや、かなりほっとした

三鷹芸文はコンサートホールだがマイクなどの録音機材もそこそこ揃っているし、公共ホールなので設備費が良心的、ピアノはスタインウェイorベーゼンドルファーという贅沢な選択肢、規模が600名ほどの中ホールで室内楽向き、搬入口や駐車場からの動線も良し、そしてスタッフさんが親切、という 私のような個人が室内楽を録るのにもしかして最適なのでは?

風のホールを利用するのはこれで3度目で、1度目は大学1年次の打楽器科有志演奏会 正直この時のことは全く覚えていない。ひたすら楽器を組み立て、運び、バラシ…と動いていた気がする

2度目はMUSICエンジンのレコーディングで。MUSICエンジンにはコンサートで何度か参加しているが、主宰の河合晃太さんの仕事っぷりには毎度頭が下がる。編曲のみならず、楽譜制作・ミュージシャンのブッキング・関係各所とのやり取り・音響機器のセッティング・ケータリングの用意に至るまで、ほぼほぼ一人でやられているのでは? 今回自主制作するにあたり、(たしか河合さんはこうやってたな…)と思い返しながら、河合さんの手腕には遠く及ばないがかなり参考にさせてもらっている。とても尊敬しています。

なんだかファンレターみたいになってしまった

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いつかのMUSICエンジン演奏会でのセッティング コンサートホール、オケ中でのドラムは独特
今回のレコーディングを見据えて薄型BassDrumを入手した(前々から欲しかったんだけどね!という自分への言い訳を添えておく)のでお披露目が楽しみだ!

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オリジナルアルバム制作記③

私の場合、作曲時はピアノに向かうことが多い。取り留めのないアイディアでもピアノに向かうと一歩二歩前進することがある。これはひとえに幼い頃に受けたヤマハ教育の影響による所も大きいが、純粋にピアノという楽器が好きなのだ。(脳内BGM https://youtu.be/dPcozjatnUE )

打楽器奏者の視点から見るピアノはまた一段と奥深い。タッチひとつとってもスピード、重さ、深さ、長さ、角度…と探求は果てしない。

でも「良い音で鳴らしたい」というシンプルな欲求を満たすための探求という意味では、どの楽器も同じだなぁと思う

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2年前の今頃、取り憑かれたようにピアノを弾いていた。楽しみにしていた公演が軒並み中止になりひどく落ち込んでいたが、ピアノに向かうと自然と元気になれた。生活にメリハリをと思ってのことだったが、今思えばバランスを取ろうとしていたのかもしれない。

敬愛するAlan Menkenの「Out There (ノートルダムの鐘)」
『play Alan Menken songs』と題したカヴァー動画を作る試みは今後も続けていきたい

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アルバムでは一曲ピアノソロを録ろうと思う。三鷹芸文の風のホールにはスタインウェイとベーゼンドルファーの2種類あるようだ。私はベーセン未経験だが、エンジニアの浜田さんによると録音でも2種で全く印象が異なるらしい。私の曲、演奏にはどちらが合うのかなぁ〜かなり悩ましい。が、しかし幸せな悩みである

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